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グローバルヘルス合同学会 での成果報告
去る2017年11月24日から26日にかけて東京大学にてグローバルヘルス合同学会2017(第58回日本熱帯医学会大会、第32回日本国際保健医療学会、第21回日本渡航医学会学術集会)が開催されました。熱帯医学会大会長は媒介生物班の共同研究者狩野先生、国際保健医療学会大会長は研究推進委員の神馬先生でした。また、熱帯医学会の相川正道賞を小林プロジェクトリーダーが受賞され、我が媒介生物班のプレゼンスが際立っておりました。。我々の蚊班から「沖縄島における地理情報によるデングウイルス感染のリスク評価」川村真也、斉藤美加、金子正美がポスター発表を行いました。質問も多く、有意義な討論ができました。
サトウ先生は2演題の発表がありました。
リアルタイム環境データ取得装置(ロガー)の設置
蚊の発生は環境因子に大きく左右されます。より信頼性の高いリスク評価に向けた詳細なデータ解析のため、
蚊のサンプリング地点での環境データを集めるロガーを設置し、試験運用をはじめました。
来年の蚊の発生時期には、このシステムが活躍してくれる事でしょう。
リアルタイムに、気温、湿度、光度を測定し、データをWiFiを使用し、大学の端末で確認する事が出来ます。
沖縄観光コンベンションビューローとNTT-BPとの共同研究で 琉球大学 医学部体育館にWiFiスポットを設置しました。
八重山家畜保健衛生所での報告
斉藤班では 今年度から八重山家畜保健衛生所の協力で石垣島の蚊の調査を行っています。今年の調査は11月で終わり。半年間、本当にお世話になりました。
調査の報告もかね、2017年11月6日 八重山家畜保健衛生所で
蚊の専門家 水田英生先生と 斉藤美加がお話しさせて頂きました。
そして、その後は、交流会!

今年度の調査は終わりますが、今後ともよろしくお願いいたします

世界モスキートディ 東京
去る8月30日 マラリアノーモアジャパン主催世界モスキートディ関連イベントが東京で行われました。当事業からは、狩野先生と斉藤の二人が参加し、講演をおこないました。
第1回リスクマップ作成に向けた検討会
斉藤班は、小林班との連携で去る2017年10月3日 琉球大学研究者交流施設50周年記念館にて第1回リスクマップ作成に向けた検討会を開催いたしました。2015年より事業内で蚊のサンプリングを開始し、サンプリングにご協力頂いた観光地や各施設の方々、蚊媒介性感染症や蚊の対策の関連機関等の皆様にお声がけし、
蚊の対策にかんしてざっくばらんにお話しいただく機会を設けました。
島嶼での持続可能なネットワークとして、緩くたおやかなネットワーク形成をコンセプトにし、フロントラインで蚊の対策を行う方々の交流の場をつくり
何かがあった時に協力し合える体制作りです。
石垣市島からの2名の参加者を含め、計42名の参加がありました。
前半は県科学技術振興課のごあいさつにはじまり、事業で行っているリスクマップを中心に研究内容の紹介、蚊媒介性感染症に対する県の取組みの紹介をそれぞれの専門家に紹介していただきました。
後半は5つのグループ(おおまかに観光、地図化、フィールドワーク、人獣共通感染症、行政)にわかれて、
事業の成果としてのリスクマップをどのように活用し、どのようにアップデートし、どのように公表するかをポイントとし、
ワークショップをおこないました。
みなさまから、
リスクマップという言葉は怖いイメージがあるので、安心安全マップなど、呼び名を変えた方がよい
公表するときは対策とセットで行って欲しいなど、
具体的な懸念、心配、質問、さまざまなアイディアが飛び出し、
さすが、多くの頭脳が集まると、化学反応が一気に進みそうだと実感いたしました。
これらの成果をまとめて、報告する予定です。
国際学会での発表
斉藤班では事業の成果を国際学会で発表しました。•the 12th Korea-China-Japan Joint Conference on Geography Jeju, Korea, August 3-26 2017
•Global Applied Microbiology Conference and Expo at Toronto, Ontario, October 18-19 2017
•Global Applied Microbiology Conference and Expo at Toronto, Ontario, October 18-19 2017
八重山での蚊の調査
斉藤班は今年から石垣島での蚊の調査を開始しました。サンプリングは琉球大学ウイルス学教室と南西環境研究所との連携
長年検疫所で外来生物の対応をしてこられた、蚊の専門家 水田英生先生と一緒に6月から11月まで行いました。
石垣島では八重山家畜保健衛生所の全面的な協力を得ることができ、
畜舎でのサンプリング、蚊の分類作業など、行いました。
また、観光地や港など、重要地点でのサンプリングも行いました。
以前は盛んに行われた蚊の調査が、2000年以降行われていなかった事もあり、
面白いデータも出ています。


また、八重山は戦時中の戦争マラリアとその後のマラリア撲滅の偉業があり、蚊媒介性感染症にとって、大変重要であり、象徴的です。
八重山の話をより多くの方々に知って頂きたいと、
八重山保健所、八重山平和祈念館、マラリアノーモアジャパン、酪農学園大学とのネットワークを結んでいます。
ご報告:第52回日本脳炎ウイルス生態学研究会を沖縄にて開催致しました
2017年5月19日(金)・20日(土)、EMウエルネスリゾート コスタビスタ沖縄 ホテル&スパにて、第52回日本脳炎ウイルス生態学研究会(後援:沖縄感染症研究拠点形成促進事業)を開催し、研究会運営委員会委員長の国立感染症研究所 倉根一郎所長を初め、日本で活躍される第一線の蚊媒介性ウイルス研究者が参加され、盛会のうちに終了する事が出来ました。▲本研究会世話人・琉球大学医学部ウイルス学 斉藤美加による開会の挨拶
研究会へは例年より多い85名(うち県外54名)の参加者がありました。
一般演題は多岐多方面にわたる演題25題が集まりました。
▲演題発表後、活発な質疑応答が行われました
懇親会は、沖縄の伝統文化の粋である沖縄料理や泡盛の女王を迎えての泡盛提供も行い、闊達な議論や交流が深まりました.
▲懇親会の様子

▲泡盛の女王とガジャンダバー(感染症事業キャラクター)
沖縄での蚊の研究を長年やってこられた宮城一郎琉球大学名誉教授の特別講演「沖縄における病原媒介蚊の生態ー消滅した蚊・減少する蚊・増殖する蚊ー」では、研究者達も知らない沖縄特有な蚊の生態と感染症についてわかりやすくお話しいただきました.
「従来の発想を超えた感染症の学際研究」と題するパネルディスカッションでは、山城哲先生を座長とし、沖縄感染症研究拠点形成促進事業の研究班の先生達:小林潤プロジェクトリーダー琉球大学保健学科国際地域保健教授、川村真也 北海道大学研究員、大角玉樹 琉球大学観光経営学科教授の3名には、題名に違わぬぶっ飛んだ話をして頂き,闊達な議論が出来ました.
▲宮城一郎先生の特別講演と質疑応答の様子
この場の議論や交流から新たなネットワークが構築され、新たな感染症研究につながる事を祈っております。

▲参加者一同
謝辞
本研究会は沖縄感染症研究拠点形成促進事業後援、多くの企業団体個人からのご寄付や広告協賛を受けました。また、琉球大学医学部研究班の全面バックアップ、そして琉球大学医学研究科ウイルス学教室のご理解ご協力により滞りなく運営することができました。心より御礼申し上げます。
第52回 日本脳炎ウイルス生態学研究会開催のお知らせ(PDFダウンロード)
「第52回 日本脳炎ウイルス生態学研究会開催のお知らせ」のポスター(PDF)が出来ました。下記画像をクリックするとポスターをダウンロードできます。

沖縄県「蚊媒介感染症を中心とした輸入感染症診断研修会」に出席しました。
11月11日沖縄県健康長寿課が主催する
蚊媒介感染症を中心とした輸入感染症診断研修会プログラムに参加しました。